第24回:会社名って商標登録した方が良いの?

さて、今回は、商標と会社名のお話し。
会社を設立する上で、会社名って必要ですよね。

トヨタとか、ドコモとか。

この会社名って、同じ住所に同じものを
登記することができないんですね。

だから、たとえば、ネオフライトクリエイションズ株式会社
という会社名が、ある住所で登記されていると、
その同一住所で同一の名前を登記することができません。

また、誰かが、悪だくみして、他人の会社名を勝手に使うと、
その他人から、「勝手に使うのやめて」といわれます。

商標はどうでしたっけ?

商標も、他人のものを勝手に使うと、その他人から、
「勝手に使うのやめて」といわれることになります。

じゃ~、会社名を商標として使えばいいんじゃない?

かっぱえびせん株式会社として、
「かっぱえびせん」を商標として使用すれば、
「会社名として他人の使用を抑えることができるじゃん?」

「べつに高いお金出して商標登録する必要ないじゃん!」

てなことになりますよね。

チッチッチ(^^)!

それが、あるんです。
商標登録するメリットが。

まず、商標権は、全国区ですから、
ある名前が一つでも登録されていれば、
他人は同一名を誰ひとり登録することができません。

この点が、住所が異なれば同一会社名でも
登録される会社の登記と大きく違うところです。
明らかに、商標権の方が守備範囲が広いですよね。

また、会社の登記の場合、「悪だくみしてやろう」という、
その他人の意志が必要です。

もし、相手が、「知らなかったんだから、悪だくみなんて、
ぜんぜん考えてないよ」と、開き直られたらどうですか。

証明が難しくなってしまうんです。

その点、商標権は、「知らなかったんだから」は、通用しません。
相手が自分の商標と同じ商標を、同じモノに付けたというだけで、
その相手の悪さの意志に関係なく、
「やめて!」と言えることができるんです。

この点は、現実の世界では、かなり大きなメリットです。
だって、相手の意志なんて、実は誰にも分からないですからね。
「四の五の言わずに、とにかくやめて!」と言えるんですね。

実際に、裁判になったりすると、このメリットの大きさが分かります。
つまり、会社の名前であっても、商標登録すべきものは、
ちゃんと商標登録した方が良いってことです。

それでは、また次回。

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔

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