今回は、契約のお話し。
最近は、大企業と中小企業との間で
知財に関して不適切な取引慣行が
存在しているとして、政府がいろいろと
対策に力を入れてますね(@_@)
中小企業庁により、
ガイドラインや契約書のひな型が
公開されていますφ(.. )
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/chizai_guideline.html
ガイドラインのヒアリング調査を見ると、
どんな問題が起きているかが、
イメージできますね。
例えば、こんな感じです。
【1.取引交渉段階、工場見学時】
・大企業が、短期の秘密保持契約を
提示して中小企業の情報を
一方的に聞き出そうとする。
【2.試作品製造・共同開発時】
・共同開発なのに成果が全て
大企業側に帰属するように
なっている
・大企業のみが実施できる内容に
なっている
・中小企業のみが長期の競業開発の
禁止の義務を負う
・実質的に中小企業が自社のノウハウで
開発したにもかかわらず、その後、
大企業は他の中小企業に依頼した
【3.製造委託・製造販売等】
・共同開発をスタートさせても、
契約に含まれない技術資料等の開示を
求めてくる
・共同開発後も大企業が中小企業の
ノウハウを吸い上げ、その後、
大企業が内製化してしまう
・大企業が、金型メーカーから
設計図面を納品してもらうと、
その図面を使って海外で
安く作らせる
こんな感じで、いろいろと
事例が上げられていますね。
これらの事例については、
次の2つの観点から考えたい(^_^)v
(1)大企業と中小企業との力関係による問題
(2)中小企業の知財・契約リテラシーの問題
まずは、(1)大企業と中小企業との力関係による問題について。
顧客の要望に応えざるを得ない、
ということは、どんな業界にも
ある程度はありますよね(^O^)
でも、大企業が優越的地位を利用して、
“取引したいなら、情報をよこせ”
と言ってきたとしたら、
中小企業としては、
目先の売上を優先して、
渡さざるを得ないという状況も
あるでしょう(>o<)
これについては、中小企業側で
短期的に対抗できる手立ては、
結構少ないですよね(ToT)
“情報をよこさないなら取引しません”
と言われたときに、
“そうですか、それなら結構です”
と言えるかどうか(`へ´)
そう言えるように、
売上のシェアを複数顧客に散らして
特定顧客への依存度を下げつつ、
中長期的には、
大企業からの要求に対して
突っぱねられる程の独創領域を
深めていくことが重要ということになります。
代えのない会社になる
ということですね( ̄^ ̄)ゞ
また、(2)中小企業の知財・契約リテラシーの問題について
こちらは、中小企業側でも
ある程度は短期的に防御できる
ことはありますね(^o^)
まず、契約に対する意識レベルを
上げることです。
契約を締結するときは、
専門家に相談する、
と決めておくだけでも違ってきます。
また、他の会社でどんな被害に
あったのか、
という事例を知っておくことも、
意識レベルの向上に寄与します。
形だけでも法務担当を作って
事例報告会を行ったり、
専門家にチェックしてもらったら
法務担当者が承認するような
契約締結フローを作ったりすることも
ありでしょうφ(.. )
契約を締結するというときは、
ぜひ専門家に相談してみましょう。
続きはまた次回。
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●●今回のネオフライト奥義●●
・契約意識レベルを上げよう!
・契約の際には専門家に相談しよう!
・事例を共有しよう!
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