第550回:新型コロナウイルス影響下の特許動向とは?Part2

今回も、特許のお話し。

最近は、新型コロナウイルスの影響で、
特許の世界もいろいろと動いてますね。
特許の効力を制限する、
という報道が出始めています(^_^)b
第3者にも実施を可能にする、
ということですね(^o^)

まあ、以前から議論されていたものも
ありますし、今回の状況に対応する
新たな動きもあります。

主として、以下の3つが挙げられます。

(1)新型コロナウイルス上の問題
(2)安全保障上の問題
(3)技術普及上の問題

前回は、(1)新型コロナウイルス上の問題の
強制パターンについお話ししました。
今回は、自主パターンについてのお話しです。

大手企業が、自社の特許を無償で開放する
と続々と宣言していますね(°°)

こちらです。

知的財産に関する
新型コロナウイルス感染症対策支援宣言

https://www.gckyoto.com/covid19

以下の企業等が参加しています。

・キヤノン
・トヨタ
・日産
・ホンダ
・ソフトバンク
・ヤフー
・島津製作所
・帝人
・富士通
・三菱電機
・ニコン
・コニカミノルタ
・味の素

などなど。

5/12時点で、宣言者数は28者。
対象特許の数は、約38万件。

支援宣言書を見ると、こうなってますね。

我々は、新型コロナウイルス感染症の
まん延防止の実現に向けた、
医療の提供、感染管理、
感染防止その他の感染症対策を
一刻も早く進める上で、
障害となる知的財産権の行使を
行わない環境を整えることを目的に、
一切の対価や補償を求めることなく
ここに宣言する。

具体的には、
新型コロナウイルス感染症の
まん延終結を唯一の目的とした行為について、
WHOが終結宣言を行う日まで
特許権、実用新案権、意匠権、著作権
の権利行使を行わない、
ということだそうです(o^^o)

これによって、どんなメリットがあるかというと
こんな感じ。


トヨタ自動車が公開する特許で
目玉になるのが、新型コロナウイルス
感染症の患者などの体に触れずに
呼吸のデータを取る技術だ。
介護ロボット向けで開発した。
呼吸の状態を観察すれば、
肺炎発見につながる。

(日経新聞HP 2020/4/30)

それとか、

島津製作所の小型のエックス線装置関連
の特許にも注目が集まりそうだ。
新型コロナウイルス感染症の患者は、
肺をエックス線で撮影した画像に
特徴的な形が出やすい。
同社の小型装置を使えば、
患者が多く入る病院で
効率的に画像撮影を進められる。
重症度の判定や、最適なタイミング
での投薬などに役立つ。

(日経新聞HP 2020/4/30)

このような動きは、
どんどん出てきて欲しいですね(^-^)

ただし、WHOが終結宣言するまで、
というのは、若干短い気がするので、
終結宣言後も、なるべく実施許諾を
リーズナブルに認めて欲しいところです。

まあ、この点については、
終結宣言後に実施許諾を希望する場合、
宣言者は、別途協議に応じるものとする
とありますので、継続実施がある程度は
認められそうではありますね(^o^)

これだけの企業がまとまって、
自主的に知財権を無償開放するというのは
結構珍しいので、
今後の動きに注目したいですね(^○^)

続きは、また次回。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・自主的な知財権の無償開放!
・WHOが終結宣言を出すまで!
・終結宣言後は継続実施について協議可能!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

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