第383回:中小製造業の秘密管理とは?

 

今回も、パクリ防止のお話し。

パクリ防止の方針としての
最優先事項は、

「秘密管理体制の構築」

でした。

じゃ~、問題は、秘密管理体制を
どうやって構築していくかだ。

基本的には秘密情報の漏れ防止。
そのためには、どこから漏れるのかが
知りたいところですな。
それが分かれば、漏れの箇所を
塞ぐというイメージが沸きやすい。

それについては、経産省のアンケートが
利用できます。
H27年度のアンケート結果によると、
情報漏洩の手口のランキングはこんな感じ。

●1位:退職者による持ち出し
●2位:サイバー攻撃
●3位:海外拠点からの持ち出し

ちなみに、このアンケートは、
従業員300人以上、資本金3億円以上
の会社を対象にしています。
まあ、それなりに大きな中小・中堅企業
といったところ。

それらを考慮したとしても、
1位の「退職者による持ち出し」というのは
全規模の企業に当てはまる訳で
注目したいところですな。

まあ、まとめると、流出ルートとしては、
基本的にはヒトから漏れていくことが多く、
その中でも特に退職者に注意、
ということ。

そうなると、漏れ防止の方針としては、
特にヒト回りの対策、
その中でも、退職者に対する対策、
を講じていくとより効果的になり得ますな。

ヒトの漏洩についての特徴って
どんなところなんでしょうかね?

まずは、物理的な拘束が困難であること。
部分的には可能でしょうが、
全てを拘束することはできませんね。
そして、ヒトの意識が重要だということですね。

ということで、ヒト回りの対策としては、
ザックリと以下の点が重要ですな。

(1)約束
(2)規制
(3)意識

(1)約束というのは、要するに契約のことです。
秘密保持の契約を結んでもらうことなどですな。

(2)規制というのは、物理的規制やルール化です。
秘密情報がある部屋に鍵を設置したり、
ID・パスワードによりアクセスを制限したり、
秘密情報の管理のルール化をしたりすることです。

(3)意識というのは、文字通り、
意識とかモラルのことですな。
これは、管理体制のレベルが上がれば、
自然に上がる面もありますし、
それ以外にも、定期的な研修などですね。

まあ、こんな感じで、
ヒト回りの対策を中心にして、
秘密情報管理体制を
構築していくことになりますね。

続きは、また今度。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・ヒトからの流出が一番!

・退職者には注意が必要!

・約束と規制と意識が重要!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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