第368回:中小製造業の模倣対策とは?Part4

 

今回も、パクリのお話し。

パクリ対策として、

以下の3つに分けられるんでした。

(1)パクリを不可能にする作戦

(2)パクられたときに強制排除する作戦

(3)パクられても撤退に導く作戦

 

今は、(2)パクられたときに強制排除する作戦のお話しですね。

これには、ほぼ知財権しかありませんでした(^O^)

ただし、知財権には、以下の3点の注意事項がありましたね(^_^)b

(1)物理的な拘束ではない

(2)例外である

(3)完璧ではない

 

今回は、(3)完璧ではないという点について。

改めて申し上げますが、

知財権による保護は完璧ではありません(°0°)

たまに、こういう方がいらっしゃいます。

「よ~し、特許も取れたし、これでひと安心。

誰にもマネされずウチが独占販売できるぞ!」

 

まあ、すべてが間違いとは言いませんが、

結構、楽観視しすぎてる感じがしますね(^_^;

パクリは原則自由でしたね。

ただし、特許権の権利範囲に入ってる場合、

例外として、パクってはイケない状態になるんでした。

ちなみに、特許の権利範囲を決めるのは、

自社で製造しているモノではありません(°°)

この辺も誤解が多いように思います。

こういう誤解ですな。

 

●自社で製造しているモノについて特許を取った

●自社で製造しているモノと同じだと、特許侵害

 

これは間違いです(@_@)

特許の権利範囲を決めるのは、

あくまでも、特許の書類に書かれた言葉です。

言葉によって権利範囲が決まります(^_^)b

なので、パクリ製品が特許侵害かどうかを判断するときに、

パクリ製品と対比させるのは、

パクリ製品→自社製品

ではありません。

パクリ製品→特許の言葉

です(゜◇゜)

 

もし、特許の言葉を越えて、

自社製品と似たような効果を持つ製品が販売されたら

どうなりますかね?

原則から例外を順番に考えましょう。

原則は、パクリ自由ですね(^_^)b

例外は、特許権の権利範囲に入っている場合です。

特許権の権利範囲は、特許の言葉によって決まります。

特許の言葉を越えるということは、

特許権の権利範囲から外れるということです。

特許権の権利範囲から外れるということは、

原則に戻って、パクリ自由ということになりますね(=_=)

つまり、特許の言葉を越えている場合、

自社製品と似たような効果を持つ製品が販売されていたとしても、

強制排除はできません(ToT)

原則パクリ自由ですからね。

 

なので、パクる側としては、

特許の言葉を越えていれば良いわけです。

特許の言葉を越えるのは、

結構簡単なことがあります(@_@)

ちょっと構造を変えるだけでOK、

ということも充分あり得ます。

また、技術は常に進歩しています。

なので、代替え技術により、

特許の言葉を越えることもあり得ます。

つまり、特許を取ったからといって、

未来永劫、自社で独占できる訳ではない、

ということです(^_^)b

 

なので、競争優位を維持するためには、

特許だけでは、不十分です。

特許以外の小さな資源を積み重ねて、

少しずつ大きな参入障壁を築くように

設計した方が良いですね。

続きは、また今度。

 

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●●今回のネオフライト奥義●●

・知財権は、完璧ではない!

・知財権は言葉によって決まる!

・特許の言葉を越えたら原則パクリ自由!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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