第214回:笑笑の商標の行方は?

 

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。

さて、今回は、Smileのお話し(^0^)

最近、居酒屋とゲーム機が揉めてるらしいんです。

実は、商標での揉め事です(゚ロ゚)

商標は、「笑笑」。

居酒屋「笑笑」の運営会社は、「モンテローザ」

ゲーム機のメーカーは、天下の「任天堂」(゚ω゚)

つまり、居酒屋 vs ゲーム機の戦いの

その実体は、

モンテローザ vs 任天堂

の戦いです。

これは、飲みの席での痴話ゲンカでもないし、

ゲームの中での戦争でもないですよ(^^ゞ

どんな状況なのか、見てみましょうか。

まず、モンテローザは、こんな商標をすでに持っています。

●笑笑

●わらわら

●WARAWARA

指定商品は、ざっくりと「飲食系」。

こんな状態で、去年の12月に

任天堂のこんな商標が登録されました(=_=)

●WaraWara

指定商品は、ざっくりと「ゲーム系」。

びっくらこいたモンテローザ。

嘆きの一場面(`へ´)フンッ。

「おいおい、笑笑って、

おれが商標持ってるし~、みたいな。

おれが、長い時間かけて大切に育てて

有名にしてきた商標だし~、みたいな。」

早速、モンテローザは、今年の3月に、

特許庁に異議申し立てを行いました(`ε´)

「特許庁さん、そいつはないぜ。

任天堂さんの商標「WaraWara」、

取り消してくれませんか~、みたいな。」

“居酒屋ゲーム戦争”が幕を開けた瞬間だ。

ちなみに、特許庁の判断は、まだ出ていません。

状況をさらに突っ込んで見てみましょう(^_^)b

ます、モンテローザの商標群は、

さっきも言った通り、こんな感じ。

●笑笑

●わらわら

●WARAWARA

一方、任天堂の商標は、これ。

●WaraWara

正直、商標だけ比較すれば、

類似しているのは、ほぼ間違いない。

おそらく、この点は、争点にはならないでしょう。

しかしだ。

モンテローザの指定商品は、ざっくりと「飲食系」。

一方の任天堂の指定商品は、ざっくりと「ゲーム系」。

つまり、指定商品としては、

特許庁の審査段階では「非類似」の判断がなされたってこと。

要するに、モンテローザの商標と、任天堂の商標は

指定商品を考慮して「非類似」と判断されて、

登録されたんですね(・∀・)

まあ、こいつは審査基準上、妥当な判断でしょう。

これに異を唱えたのがモンテローザ。

モンテローザの言い分は、現時点では明らかではないけど、

おそらくこんなところでしょう。

「例え、指定商品は違くたって、

『笑笑』の商標は、著名なんだからさ~、

指定商品の差を超えて、

消費者に混同が生じるんじゃないの。」

おそらく、この争いの最大の争点の一つが、

「混同」の有無ということになるでしょう(^_^)b

ちなみに、モンテローザの強みの一つ。

「防護標章」を持ってますね。

「防護標章」っていうのは、

著名な商標に対して認められるもので、

「食」回りの指定商品について、

「笑笑」が防護標章として認められています。

つまり、商標「笑笑」は、

「食」回りについては、特許庁で著名性が認められたってこと。

あとは、この著名性が、「ゲーム系」にも及ぶかどうかですね。

任天堂としては、こんな感じでしょう。

「んな、アホなこと言いまんな。

『飲食系』と『ゲーム系』とでは、

全然違うもんやろが。

どうやったら『混同』なんぞ生じるんや、おう?」

まあ、モンテローザの言い分も一理あるし、

任天堂の言い分も一理ある。

この”居酒屋ゲーム戦争”、

その行方は、神のみぞ知る。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━
●●今回のネオフライト奥義●●

・商標の類否の判断は、指定商品ごとにも行われる!

・異議申し立て制度を検討しても良いかもね!

・ブランドを守るためには、戦わなきゃいけないときもある!

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

特許無料レポートお申し込みフォーム

業界初の”エンタメ系”実践特許術!
「特許専門の弁理士が、あなただけにコッソリ教える実践特許6つの秘訣!」PDF A4:53ページ


*
*
メールアドレス*
コメント