こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。
さて、今回は、モンサントのお話し。
映画「モンサントの不自然な食べもの」を
経営者目線で見ると、
ビジネス的にはいろいろ参考になりましたよ。
モンサントが販売しているのは、
「ラウンドアップ」という除草剤。
この除草剤を蒔くと、
その土地にはペンペン草一つ生えないそうです(*゚∀゚)
まあ、雑草を根こそぎ枯れさせるという、
除草剤としては最強(`へ´)
でも、これだと、あまりにも強すぎて、
大豆などの本来欲しい植物も育たない。
そこで、モンサントは、
遺伝子組み換え技術によって、
新製品を作り出しました。
それが、除草剤の効かない遺伝子組み換え大豆(`Д´)
そして、これら、除草剤と遺伝子組み換え大豆を
セットで販売して、大ヒット。
今では、世界シェア90%の巨人(゚ロ゚屮)屮
知財的な観点で見てみましょうか。
除草剤には、以前 特許が取られていたのですが、
今では、特許切れ。
そして今では、ジェネリックも販売されてます。
また、大豆には、遺伝子組み換え技術で特許が取られていて、
いまでもその特許は存続してます(・o・)
植物には、種子というものがあって、
こいつを使えば、買う側としては、
いつまでも、再利用できますよね。
経営側として見ると、リピートが生じにくいってこと。
そこで、モンサントは、
契約によって、再利用を禁じて、
毎年、種子を購入させることにしました(`´)
モンサントに関する倫理的な問題には、
ここでは触れませんが、
普通の工業的な世界に置き換えて考えれば、
そのビジネス構造から学ぶ点もあるでしょう。
例えば、2段階作戦。
製品と、時間の2段階です。
製品的2段階としては、
特許で抑えた大豆と、除草剤のセット販売。
ここから、メイン製品と、それを売るための汎用品・サービス
という2段構成が、考えられますね(・o・)
もちろん、メイン製品には特許を取っておいて、
利益の源泉を確保しておく。
中堅・中小製造業は、
メイン製品のみを考えることが多いですが、
それを売るための、
別の補助的製品やサービスを設計したいですね(*_*)
それから、時間的2段階。
特許で守った除草剤を販売して利益を出し、
その特許が切れると、
除草剤が利用できる大豆で特許を取って、
その大豆を販売する。
つまり、時期に応じて特許の延命策を講じて、
利益の源泉を守っていく、っていうこと(・д・)
これらの点は、
中堅・中小製造業にとっては、
参考にし得るんじゃないかな。
さらに、契約によって、
自社のビジネスを有利に展開する、
っていう視点も応用できるでしょう。
他業界であっても、
それを抽象化して、
その構造に着目すれば、
参考にできることは、結構あるもんですよね。
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●●今回のネオフライト奥義●●
・特許品を販売するための汎用品・サービスを考えるべし!
・時期に合わせて、特許の延命策を講じるべし!
・契約を使いこなすべし!
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ちなみに、モンサントの遺伝子組み換え大豆の
特許権は、2014年に切れるそうです。
もうすぐですね~。
そうなると、遺伝子組み換え大豆を
誰もが使用することができるようになるし、
ジェネリック種子も出回るでしょう(゜д゜)
また、今では、
除草剤「ラウンドアップ」の効かない
雑草が生まれてきているらしい。
その名も、スーパー雑草(゚д゚)
そこで、モンサントは、「ラウンドアップ2」の
研究をしているらしい。
そうなると、「ラウンドアップ2」が生まれ、
さらに、その耐性を持つ「大豆2」が生まれ、
さらに、その耐性を持つ「スーパー雑草2」が生まれ、
ずっと続いていくんでしょうか。
食物を取り巻く遺伝子のイタチごっこが、
まさに始まろうとしているのかも(≧◇≦)
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔
業界初の”エンタメ系”実践特許術!
「特許専門の弁理士が、あなただけにコッソリ教える実践特許6つの秘訣!」PDF A4:53ページ