第209回:中小製造業が学ぶべきモンサントのビジネスとは?

 

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。

さて、今回は、モンサントのお話し。

映画「モンサントの不自然な食べもの」を

経営者目線で見ると、

ビジネス的にはいろいろ参考になりましたよ。

モンサントが販売しているのは、

「ラウンドアップ」という除草剤。

この除草剤を蒔くと、

その土地にはペンペン草一つ生えないそうです(*゚∀゚)

まあ、雑草を根こそぎ枯れさせるという、

除草剤としては最強(`へ´)

でも、これだと、あまりにも強すぎて、

大豆などの本来欲しい植物も育たない。

そこで、モンサントは、

遺伝子組み換え技術によって、

新製品を作り出しました。

それが、除草剤の効かない遺伝子組み換え大豆(`Д´)

そして、これら、除草剤と遺伝子組み換え大豆を

セットで販売して、大ヒット。

今では、世界シェア90%の巨人(゚ロ゚屮)屮

知財的な観点で見てみましょうか。

除草剤には、以前 特許が取られていたのですが、

今では、特許切れ。

そして今では、ジェネリックも販売されてます。

また、大豆には、遺伝子組み換え技術で特許が取られていて、

いまでもその特許は存続してます(・o・)

植物には、種子というものがあって、

こいつを使えば、買う側としては、

いつまでも、再利用できますよね。

経営側として見ると、リピートが生じにくいってこと。

そこで、モンサントは、

契約によって、再利用を禁じて、

毎年、種子を購入させることにしました(`´)

モンサントに関する倫理的な問題には、

ここでは触れませんが、

普通の工業的な世界に置き換えて考えれば、

そのビジネス構造から学ぶ点もあるでしょう。

例えば、2段階作戦。

製品と、時間の2段階です。

製品的2段階としては、

特許で抑えた大豆と、除草剤のセット販売。

ここから、メイン製品と、それを売るための汎用品・サービス

という2段構成が、考えられますね(・o・)

もちろん、メイン製品には特許を取っておいて、

利益の源泉を確保しておく。

中堅・中小製造業は、

メイン製品のみを考えることが多いですが、

それを売るための、

別の補助的製品やサービスを設計したいですね(*_*)

それから、時間的2段階。

特許で守った除草剤を販売して利益を出し、

その特許が切れると、

除草剤が利用できる大豆で特許を取って、

その大豆を販売する。

つまり、時期に応じて特許の延命策を講じて、

利益の源泉を守っていく、っていうこと(・д・)

これらの点は、

中堅・中小製造業にとっては、

参考にし得るんじゃないかな。

さらに、契約によって、

自社のビジネスを有利に展開する、

っていう視点も応用できるでしょう。

他業界であっても、

それを抽象化して、

その構造に着目すれば、

参考にできることは、結構あるもんですよね。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━
●●今回のネオフライト奥義●●

・特許品を販売するための汎用品・サービスを考えるべし!

・時期に合わせて、特許の延命策を講じるべし!

・契約を使いこなすべし!

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ちなみに、モンサントの遺伝子組み換え大豆の

特許権は、2014年に切れるそうです。

もうすぐですね~。

そうなると、遺伝子組み換え大豆を

誰もが使用することができるようになるし、

ジェネリック種子も出回るでしょう(゜д゜)

また、今では、

除草剤「ラウンドアップ」の効かない

雑草が生まれてきているらしい。

その名も、スーパー雑草(゚д゚)

そこで、モンサントは、「ラウンドアップ2」の

研究をしているらしい。

そうなると、「ラウンドアップ2」が生まれ、

さらに、その耐性を持つ「大豆2」が生まれ、

さらに、その耐性を持つ「スーパー雑草2」が生まれ、

ずっと続いていくんでしょうか。

食物を取り巻く遺伝子のイタチごっこが、

まさに始まろうとしているのかも(≧◇≦)

 

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

特許無料レポートお申し込みフォーム

業界初の”エンタメ系”実践特許術!
「特許専門の弁理士が、あなただけにコッソリ教える実践特許6つの秘訣!」PDF A4:53ページ


*
*
メールアドレス*
コメント