こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。
さて、今回は、特許のお話し。
効果的な特許の取り方です。
まあ、効果的な特許の取り方といっても、
状況によって違ってくるので、
これが唯一絶対の正しい答え、
というのは、無いと思います。
ただし、そうは言っても、
一般的には、こうした方が良かろうもん、
というのは、ありそうです(^o^)
その前に、技術の宿命を認識しておく必要がありますね。
技術の宿命とは、こういうことです。
技術っていうのは、従来のレベルに対して、
日々進化していくものであって、
累積的にレベルが上がっていくものです。
なので、ある技術に対して、
同じ効果を発揮するような、
別の技術というのは、いずれ生まれます(-.-)
つまり、ある技術を開発したとしても、
その技術を回避するような技術がいずれ生まれる、
というのが、技術の宿命です(T.T)
なので、技術開発というのは、
立ち止まってはいけない訳で、
日々、新たな技術にステップアップしていく必要があります。
これを特許の世界で考えてみましょう。
特許というのは、基本的に、
ある技術を実現するための「新たな構成」に与えられるものなんですね。
ここは、間違いやすいところですが、
「こんな新たな効果が発揮できるんです」
というところが特許の対象ではありません(?_?)
そんなこと言ったら、
空飛ぶじゅうたんみたいに、
「人を乗せて宙を舞うことができるんです」
と簡単に言えちゃいますよね~。
重要なのは、じゃ~、実際にどうやってんの?
っていうところなんです(^o^)
他に言うと、
「この乗り物で、タイムスリップができます」
とか、
「どえらい短時間で、作ることができるんです」
と言うの簡単。
重要なのは、
そのような効果を発揮できるための構成なんです。
特許の対象というのは、
そのような構成の部分です。
さて、技術の宿命を思い出してください。
技術というのは、いずれそれを回避する新たな技術が生まれます。
特許の世界観で表現すると、こんな感じになります。
「特許を取っても、いずれその構成を回避する新たな構成が生まれます。」
つまり、「特許を取れば一生安泰」
ということでは無いんですね~(~o~)
しかも、特許というのは、言葉の世界ですから、
言葉の使い方だけで、権利が広くなったり狭くなったりします。
一つの特許だけで、ある技術のすべてを守れるっていう保証はありません。
なので、ある技術に対して、複数の特許を取って、
網羅的に保護していく、というのが大企業なんかではやる手です。
ただし、中堅・中小製造業では、
資源にも限りがある訳で、
そんなに特許の数を増やせませんね(-_-;)
なので、少ない特許で、より効果的に特許を取る
ということが、重要になってきますね。
効果的に、特許を取る方法の一つとしては、
重要な技術に対して、幾重にも特許の網を広げることです。
たまにあるのが、
いろんな技術に対して、
いろんな特許を取ったりしているケースです。
広く浅くっていう感じ。
もちろん、それでもokということもありますが、
一般的には、広さよりも深さを狙った方が良いですね。
全部で10件の特許を取るのなら、
10種類の技術に対して、一つずつ特許を取るより、
会社にとって重要な技術に限定して、
複数の特許で複数の観点から保護するようにした方が、
効果的な参入障壁になり易いです。
まあ、業界や技術分野によって必ずそうであるとは限りませんが、
一つの技術を、より深く守るっていう視点を
忘れないようにして欲しいですね~。
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔
業界初の”エンタメ系”実践特許術!
「特許専門の弁理士が、あなただけにコッソリ教える実践特許6つの秘訣!」PDF A4:53ページ