第201回:中小製造業の特許の取り方とは?

 

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。

さて、今回は、特許のお話し。

効果的な特許の取り方です。

まあ、効果的な特許の取り方といっても、

状況によって違ってくるので、

これが唯一絶対の正しい答え、

というのは、無いと思います。

ただし、そうは言っても、

一般的には、こうした方が良かろうもん、

というのは、ありそうです(^o^)

その前に、技術の宿命を認識しておく必要がありますね。

技術の宿命とは、こういうことです。

技術っていうのは、従来のレベルに対して、

日々進化していくものであって、

累積的にレベルが上がっていくものです。

なので、ある技術に対して、

同じ効果を発揮するような、

別の技術というのは、いずれ生まれます(-.-)

つまり、ある技術を開発したとしても、

その技術を回避するような技術がいずれ生まれる、

というのが、技術の宿命です(T.T)

なので、技術開発というのは、

立ち止まってはいけない訳で、

日々、新たな技術にステップアップしていく必要があります。

これを特許の世界で考えてみましょう。

特許というのは、基本的に、

ある技術を実現するための「新たな構成」に与えられるものなんですね。

ここは、間違いやすいところですが、

「こんな新たな効果が発揮できるんです」

というところが特許の対象ではありません(?_?)

そんなこと言ったら、

空飛ぶじゅうたんみたいに、

「人を乗せて宙を舞うことができるんです」

と簡単に言えちゃいますよね~。

重要なのは、じゃ~、実際にどうやってんの?

っていうところなんです(^o^)

他に言うと、

「この乗り物で、タイムスリップができます」

とか、

「どえらい短時間で、作ることができるんです」

と言うの簡単。

重要なのは、

そのような効果を発揮できるための構成なんです。

特許の対象というのは、

そのような構成の部分です。

さて、技術の宿命を思い出してください。

技術というのは、いずれそれを回避する新たな技術が生まれます。

特許の世界観で表現すると、こんな感じになります。

「特許を取っても、いずれその構成を回避する新たな構成が生まれます。」

つまり、「特許を取れば一生安泰」

ということでは無いんですね~(~o~)

しかも、特許というのは、言葉の世界ですから、

言葉の使い方だけで、権利が広くなったり狭くなったりします。

一つの特許だけで、ある技術のすべてを守れるっていう保証はありません。

なので、ある技術に対して、複数の特許を取って、

網羅的に保護していく、というのが大企業なんかではやる手です。

ただし、中堅・中小製造業では、

資源にも限りがある訳で、

そんなに特許の数を増やせませんね(-_-;)

なので、少ない特許で、より効果的に特許を取る

ということが、重要になってきますね。

効果的に、特許を取る方法の一つとしては、

重要な技術に対して、幾重にも特許の網を広げることです。

たまにあるのが、

いろんな技術に対して、

いろんな特許を取ったりしているケースです。

広く浅くっていう感じ。

もちろん、それでもokということもありますが、

一般的には、広さよりも深さを狙った方が良いですね。

全部で10件の特許を取るのなら、

10種類の技術に対して、一つずつ特許を取るより、

会社にとって重要な技術に限定して、

複数の特許で複数の観点から保護するようにした方が、

効果的な参入障壁になり易いです。

まあ、業界や技術分野によって必ずそうであるとは限りませんが、

一つの技術を、より深く守るっていう視点を

忘れないようにして欲しいですね~。

 

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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