こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。
さて、今回は、深いミゾのお話し。
以前も紹介したサトウの切り餅。
業界2位の越後食品が、
業界1位の巨人・佐藤食品を
特許権侵害で訴えましたね(`へ´)フンッ
両社とも新潟の企業です。
ムムッ!
仁義なき”切り餅”戦争
勃発ですな(*`Д´*)ウラ
攻めるエチゴ → 守りのサトウ
の構図で、損害賠償の請求額14億円(゚ω゚)
ちなみに、エチゴ特許権の内容は、
ザックリ言うとこんな感じ。
「
切りモチの底面または上面ではなく、
側面部に切り込み部が設けられている。
」
一方、守りの”サトウの切り餅”、
側面だけでなく、底面と上面にも
切り込みが入ってます(*_*)
あなたは、どっちが勝ちだと思いますか?
え?
そんなん知らんて?
わ、分かりました、
一審では、
攻めるエチゴの負け
守りのサトウの勝ちでした(゚ロ゚)
つまり、守りのサトウが、籠城戦で、
攻めるエチゴから城を死守したってこと。
「
エチゴはん、
あんた、自分で、
『切りモチの底面または上面ではなく』
って、書いちょるけんのぅ。
サトウはんは、底面と上面に
切り込み入れとるんじゃけん、
権利範囲から外れとろうもん!
」
ってな感じで、判断されたんです。
まあ、訴訟当事者しか分からん事情も
あるので、わたしの口からは
なんとも言いにくいのですが、
権利解釈論として、普通に考えたら、
妥当な結論と言っていいです(^_^)b
もちろん、すぐに攻めのエチゴが
再び攻城戦を仕掛けて、控訴。
ムムム!
出た、
仁義なき”切り餅”戦争Part2、
新潟死闘篇の始まりですな(`ε´)コラ
実は、このとき出た結論によって、
知財界にちょっとした衝撃が走りました(゚ω゚)
高裁判決です。
「
サトウはん、
底面と上面に切り込み入れようと
関係あるかい、
あんた、側面に切り込み入れちょるんやけん、
やっぱ権利侵害やで~、しかし!
エチゴはんのシマ、荒らしたらあかんで~
」
な、なんと、
今度は、ガラッと変わって、
攻めるエチゴの勝ち、
守るサトウの負け。
籠城していた守るサトウは、
攻めるエチゴに城を落とされ、
損害賠償8億円の支払いを
命じられました(*゚∀゚)
いや~、ちょいと難しい判決ですな。
他の事情は知りませんが、
純粋に権利解釈論で言うと、
「切りモチの底面または上面ではなく」
と書いてある以上、
サトウの行為は、非侵害となる可能性が
かなり高いんですけどね~。
慌てたのは、サトウさん(・o・)マズイ
えらいこっちゃ、ということで、
反撃に転じ、最高裁に上告。
そして、先日、ついに、
最終決着がつきました。
さて、どうなったと思いますか?
はい、
結論は、、
な、なんと、、、
攻めるエチゴの勝ち!
つまり、サトウさんの上告は棄却されて、
結論がひっくり返ったままの
高裁判決が確定しました(*゚Д゚)
攻めるエチゴの勝ち、
守りのサトウの負け。
サトウは、エチゴに8億円の損害賠償を
払うことになりました(ノД`)
実は、この戦争には、続きがありまして。
エチゴがサトウに追い打ちをかけ、
別の食品で、約19億円の損害賠償を求めて
提訴したとかしないとか(゚ロ゚)
ま、それはまた別のお話、
ということで(T^T)コワイ
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔
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