第148回:HONDAの開発精神とは?

こんにちは~、宮川壮輔 です。

さて、今回は、世界のHONDAのお話。
HONDAと言えば、この人、本田宗一郎さん。
日本人ビジネスマンで、知らない人はいないと言って
いいでしょう(゜Д゜)

本田さんは、TOYOTAの前身、豊田左吉さんと同じく、
戦後、特許を上手く使って、会社を成長させた偉人ですな。

敗戦から3年後の1948年に、本田技研工業株式会社
を浜松に設立します。

従業員は20人くらいだそうで、本田さん、このとき41歳。
もちろん、それまでにいろいろ会社経営なども
手掛けていたようですが、意外と遅くのスタート
なんですね~(^▽^)

最初は、原付を製造販売していました。
でも、本田さんは、このときくらいから、
世界一になると決めていました。

なんと言っても、朝礼の度に、みかん箱の上に立って、

「世界一になる!」

と言っていたそうですからね~(゜o゜;

 

本田さん、あるとき考えました。

「世界一のバイクを作るために、まずは、
ガソリンを完全燃焼させること」

それから、彼は、燃焼の研究について、
大学にあたってみたんですな。

しかも、日本の大学なんてチンケなことじゃない!
世界中の大学を探してみました(゜ロ゜屮)屮

このあたりから、早くも世界を意識しているのが分かります。
そして、まだ誰も燃焼の研究をしていない、と結論づけました。
そして、叫んだ。

「こいつで、世界一のバイキングになってやる!」

う~ん、バイキングって、ちょっと意味違ってるかな?
まあ、いいでしょう(^0^;)
要するに、オートバイキングってこと。

それから、本田さんは、ガソリンの燃焼の研究に没頭します。
ちょいと自信をつけた頃、イングランドの世界最高峰の2輪レース「マン島TTレース」を視察。

本田さん、思わず無言絶句。

「あちゃ~、世界っちゃ、こんなスゴイんかい?

しか~しである。
あえて言おう、目指すのは世界一のバイキングであると!」

その7年後、HONDAは、「マン島TTレース」で、
125ccクラス・250ccクラスの両方とも、
1位から5位までを独占。

本田さん、思わずほくそ笑む。

「へへへ、わしゃ~、やる言うたらやる男じゃけんの~!」

4輪車に参入してからも、HONDAは奇跡を起こす。
アメリカの排ガス規制の法律、マスキー法。

1970年代当時、世界で最も厳しくて、
こいつはもはや達成不可能じゃないか、と考えられてました。

そのとき、驚天動地のエンジンがうなり声を上げた。
世界に先駆けてマスキー法をクリアしたHONDAのエンジン。
世界の度肝を抜いた瞬間だ(゜Д゜)

さて、本田さんのこれらの行動の中で、
今回わたしが注目したいのは、ここです。

ガソリン燃焼の研究に入る前に、
その技術分野のレベルを調べてるってとこですな。

つまり、先に客観的な技術レベルを把握し、
誰もやってないからこれならイケる、
と踏んでから、研究に入っているんですな。

これってすごい重要なんです。
ちゃんと客観的な情報を集めて、
仮説を立ててから、研究に移ってますよね。

”情報”をもとにした仮説・検証思考っていうのは、
なかなか中堅・中小製造業には、不慣れな場合が多いです。

でも、これからの製品開発には、
このような仮説・検証思考は、とても重要になってきますね(^_^)b

ちなみに、今は、特許文献を調べれば、
客観的な技術レベル情報は簡単に得られます。

誰もやっていない技術であれば、特許を広く取れますので、
製品開発の前の特許調査を、ぜひルーティンの中に
組み込みましょう(≧∀≦)

最後に、本田さんのお言葉です。

「現場にあたって手と足と頭を全部動かす。
そうすると知恵が出てくる。」

さすがです。
頭の中で浮かんだアイデアは、
頭の中にある限り、さほど価値はありません。

実際に試作してみれば、次の深いアイデアが生まれます。
それを繰り返した果てに、モノホンの付加価値って
ヤツが見えてきます(^。^)

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔

 

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