第141回:インテルのオープンクローズ戦略とは?

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。

さて、今回は、開閉のお話し。
英訳して、オープンとクローズのお話しです。

最近、技術のオープン戦略とかクローズ戦略
などといった言葉をよく聞くようになりました。

以前は、企業が自社技術を囲い込むクローズ志向
だったのですが、ちょっと前に、オープンソース
のLinuxが見直されたりして、オープン志向が
注目されました。

なんとなく、オープンvsクローズ という
構図だったような気がします。

最近は、その構図が変わってきました。
それを決定的に変えたのは、
インテルですな(o^^o)

インテルの大成功によって、
「オープンvsクローズとか、
そんな単純なモンじゃなさそやな。」
と、思い始めた訳です。

そして、どう変わったかというと、
オープンとクローズを積極的に使い分ける
というようになってきました。

それでは、インテルの取った絶妙な作戦を
見ていきましょう(^_^)b
今流行(はやり)のイノベーションってヤツです。

まず、インテルは、MPUの基幹技術を徹底開発。
これが、インテルの事業競争力の源泉ですな。

そして、この開発した技術を、第3者に分からない
ように、ブラックボックスに閉じ込めました。
そう、これがクローズ作戦ですな。

それから、MPUの外部との接続部分、
インターフェースってヤツを規格化して
国際標準化しました。
これがオープン作戦ですな。

つまり、競争力の源泉となるコア技術をクローズとし、
MPUの他社の使用環境をオープンにしたんですね。

ただし、これは序章にしかすぎませんでした。
本当にインテルがスゴかったのは、ここからです(・д・)

インテルは、自社MPUを使用したマザーボードを
製品として流通させました。
中間部品の開発ですな。

今でこそ、当たり前のようですが、このマザーボード
の登場によって、パソコンの組み立てが、
メチャメチャ楽になったんです(^O^)

しかも、インテルは、そのマザーボードを
台湾メーカーによって、安く大量生産しました。

日本メーカーだったら、おそらく自社で囲い込む
でしょう。

インテルはそうしませんでした。
そこがアメリカのスゴいところで、自国で作ら
なくても儲かる仕組みを着々と構築していった
んですな(゜_゜)

この安価なマザーボードは、瞬く間に普及し、
DellやHPなどが安価なパソコンを販売する
ようになりました。

そして、世界規模でパソコンの価格が下がり、
パソコン一人一台が可能になっていきました。

結局、インテルの取った作戦によって、
自社の基幹部品が、完成品であるパソコンを
支配するようになりましたよね。

また、今まで高度な製造品だったパソコンが
簡単な組み立て品に様変わりして
爆発的に普及しました。

まさに、イノベーションです(゜Д゜)

このようなインテルの作戦から社長の会社でも
いろんなことが応用できそうですね~。

まずは、自社技術のオープンとクローズを
ビジネスモデルに合わせて、効果的に設計すること。

それから、普及のための中間部品を開発すること。
これらによって、単なる下請的中間部品から、
完成品を支配する主導部品へと導くことが
できるかもしれませんね~。

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔

 

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