第136回:特許法の改正の内容とは?

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。

さて、今回は、改正のお話し。
今度、特許法の改正がありま~す(°0°)

施行日は、まだ決まってないのですが、
おそらく平成24年4月1日になるでしょう。

まあ、法理論的には
結構大きな改正になりますね~(ToT)

しか~しである。
技術屋社長にとっては、
法理論よりも実務的な観点の方が
大きいでしょうから、実務的に大きな点
について、紹介しておきますね(^_^)b

実務的に大きいのは、以下の2つです。

(1)新規性喪失の例外規定の見直し
(2)料金の引き下げ

順番に見ていきましょう。

(1)新規性喪失の例外規定の見直し
特許は、新しい発明でないと認められません。
これを新規性(しんきせい)と言います。

なので、出願前に公開してしまうと、
基本的には特許が取れない、
ということになっています(@_@)

これが結構きついんですよね。
だって、売れるかどうか分からないのに、
売れる前に、出願しておかなければならない
訳ですからね~。
金銭的にはシンドイです(>_<)

そこで、少しだけ例外規定が認められています。
論文発表の場合や展示会への出展の場合、
例外として、出願前に発表してもOKということに
なっています。
ただし、出願前の販売は認められませんでした。

今回の改正では、出願前に販売しようが公開
しようが、その日から6ヶ月以内に出願すれば
OKとなりました(^○^)

なので、まず販売してみて、売れ行きを
見てから、6ヶ月以内に出願するということが
できるようになります。

これは、中小企業や個人にとっては結構大きい
と思いますね~。

ただし、注意が必要です。
基本的に、新規性喪失の例外規定は
今までもそんなに使われていませんでした。
なぜなら、いろいろリスクがあるからです。

公開された発明と出願する発明が微妙に違っていたり、
公開された発明を見て、誰かが別に発表して
しまったりしたとき、そういう場合、例外規定が
適用されるのかが微妙になってくるんですね。

それと、気を付けなければならないのは、
外国出願の場合ですね~。

日本の特許法では、今回、例外規定が見直されますが、
各外国の特許法で、その例外規定が認められて
いなかったら、日本では権利が取れても、
その外国では権利が取れないということに
なってしまいますな(-_-;)

なので、なるべくは公開する前に出願した方が良い
というのは変わりませんね~。

その一方で、売れ行きをみてから、良い反応
だったら出願するということができるのは、
金銭的にはやっぱり大きいですね~。
リスクを認識した上で、使うと良いでしょう。

 

(2)料金の引き下げ
まずは、審査請求の料金が引き下げられました\(^_^)/
これは、今年の8月からすでに施行されています。

審査請求には約20万円かかっていたのですが、
これが約15万円になります。
約5万円安くなるわけですな(*^O^*)

これを機に、審査請求手続きをしてみても
いいかもしれませんよ。

それから、国際出願の料金です。
具体的な金額はまだ決まっていませんが、
20~30%引き下げられます。

国際出願は、出願するだけで20万円くらいは
かかりますので、これが引き下げられるのは
良いですな。

さらに、特許料の減免期間が3年から10年に
延長されます。
これによって、特許権の維持年金が10万円
くらい安くなりま~す。

ということで、今回の法改正で、
いろいろ使い易くなった面もあります。

うまいこと使っていきましょうね~( ^o^)ノ
今回は、法改正の紹介でした。

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔

 

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