こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。
さて、今回は、チーズとバターの対決のお話し。
社長も、この本、
聞いたことがあると思います。
「チーズはどこへ消えた?」。
扶桑社から出版され、
360万部以上の大ベストセラーとなりました。
わたしは、読んでいませんが、おもろいんでしょうかね。
さて、こっちの本は、聞いたことがありますか?
「バターはどこへ溶けた?」。
当時は、「チーズ」と並んで置かれたりして、
セット的な感じでした。
でも、「バター」の出版社は、道出版。
それぞれ出版社も著者も違います。
ちなみに、「バター」の方は、
2匹目のドジョウ狙いで、発行部数は、十数万部。
「チーズ」よりも、一ケタ少ないんですね。
この2つ、外観も結構似ています。
ちなみに、「チーズ」がこんな感じ。
http://www.amazon.co.jp/dp/459403019X
一方、「バター」はこんな感じ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4944154356
事件は、今から10年ほど前に勃発しました。
本家の「チーズ」が、便乗「バター」を訴えたのです。
正確に言うと、扶桑社が道出版を訴えました。
道出版に対する出版販売等の差し止め請求です。
さあ、この訴えの根拠となる法律は何だと思いますか?
著作権法ですか?
まあ、著作権法でも良さそうですよね?
著作権法だとすると、何権(なにけん)の侵害でしょう。
複製権侵害(ふくせいけん・しんがい)?
まあ、コピーじゃないから複製権ではないか。
あとは?
同一性保持権侵害(どういつせいほじけん・しんがい)?
いや~、同一性保持権も無理っぽい。
じゃ~、何でしょう?
実は、著作権法じゃないんです。
ノン・ノン・ノン(^_^)b
不正競争防止法(ふせいきょうそうぼうしほう)
という法律に基づいて、訴えを起こしたんです。
ただ、この件に関しては、わたしからすると、
不正競争防止法ってのは、ちょっと違和感があります。
だって、「チーズ」も「バター」も、
商品の識別標識(しきべつ・ひょうしき)じゃないですからね~。
ということで、訴えた側の「チーズ」の負けとなりました。
訴えられた側の「バター」の勝利です。
それにしても、「チーズ」は、なぜ訴えたんでしょうかね~。
訴える前から、敗色濃厚なのは分かっていたでしょうに。
もしかして、宣伝効果なんぞ、狙ってたのかなぁ。
チーズとバターのデキレース?
ま、その辺はナゾです。
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔
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