代表弁理士 宮川 壮輔
昨年2022年5月に、
「経済安全保障推進法」
が成立しましたねd(^_^o)
https://www.cao.go.jp/keizai_anzen_hosho/index.html
この法律の中には、
4つの柱があって、
そのうちの一つが、
「特許出願の非公開化」
でした(・o・)
第655回:ついに成立した特許の非公開制度とは?
特許出願って、
普通は、出願から1年6ヶ月で
強制的に公開されることに
なっています(@_@)
それが、“公開しない”
ということになる訳ですね。
もちろん、全ての出願を非公開とする
訳ではありません。
あくまでも、一部の出願についてのみ
非公開とする訳です(^_^)b
安全保障上の観点ですね。
では、どうやって非公開出願を
決めるかというと、
2段階で審査するということに
なりました(^_^)v
1段階目は、特許庁による審査です。
2段階目は、内閣府による審査です。
2段階目の内閣府による審査で
“非公開”と決められると、
「保全対象発明」として
指定されます。
そうすると、この出願は、
所定の期間、公開されないことに
なります(*_*)
でも、安全保障上の観点といっても、
判断はなかなか難しいですよね。
一応、法律上は、
「安全を損なう事態を生ずる
おそれが大きい発明」
が記載されている特許出願
が対象となっていますd(^_^o)
先日、特許非公開に関する
基本指針案が出されたそうです。
例えば、以下の分野が
例示されています。
・極超音速飛行
・宇宙関連
・サイバー技術
これらの他にも、
「国民生活や経済活動に
甚大な被害を生じさせる手段
となり得る技術」
も対象とされています。
例示として、
「大量破壊兵器への
転用が可能な核技術」
が挙げられてます(@_@)
これらの技術となると、
大企業の出願が中心に
なるでしょう(^-^)
大企業は、特許非公開制度に
対して、どのように対応していくか、
ということを現在模索しているところです。
まだこの制度は不透明な点も多いので、
現時点での唯一絶対の正解は
無いですからね(^_^;
2021年に、上場会社に対するルールが
改訂されて、知財の開示について、
新たな要求が盛り込まれるとともに、
今回の特許非公開制度への対応
ということで、大企業にとっては、
知財状況が動いてますね(°°)
これを機に、知財の扱いに対する
多様化・高度化が少しずつ
進んでいくでしょう(・o・)
一方、中小製造業にとっては、
上場会社に対するルールの変更は、
直接的には影響ありません。
また、特許非公開制度についても、
多くの中小製造業にとっては
直接的な影響はないでしょうね。
でも、IT系の技術開発企業であれば、
特に、サイバー技術などは、
対象になるかもしれません(*_*)
その場合、その企業にとっては、
対象発明を自由に実施できなく
なりますから、ビジネス上は
リスクとなり得ます(ToT)
この辺は、どういう技術分野で
どこまでが非公開の対象となるのか
についての線引きがまだ未定なので、
この先どうなるかは分かりません。
2024年4月をめどに運用を始める
予定となっていますので、
引き続き、注視していきたいですね。
続きは、また次回。
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●●今回のネオフライト奥義●●
・特許非公開制度が始まる!
・対象となる技術分野はどうなるか?
・引き続きチェックしていこう!
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