代表弁理士 宮川 壮輔
以前、ドワンゴとFC2の特許訴訟について
お話ししました(^_^)b
ドワンゴとFC2の特許判決ってどうなってるの?簡単に解説します
先日、知財高裁が、
ドワンゴとFC2との訴訟について、
第三者意見募集を行いましたね。
第三者意見募集って何?
っていうお話しです(^○^)
この制度、実は、最近
作られたものなんですね(・o・)
2022年4月施行の改正特許法で
導入されました(^-^)
そして、今回の第三者意見募集は、
初の採用ということです(°°)
第三者意見募集というのは、
文字通り、第三者から意見を
募るものですね。
こちらの知財高裁のサイトに
詳細が記載されています。
https://www.ip.courts.go.jp/tetuduki/daisansha/index.html
つまり、所定の事件について、
広く一般に対して、
意見を求めることができる、
というもの(^_^)b
それにしても、裁判所は、なんで
こんな制度を設けたんでしょうかね?
最近は、IoT関連技術が進展したり、
標準必須特許に関するルールが
求められたりと、特許を取り巻く
状況が激変してます(@_@)
このような状況においては、
裁判所の判断が、
いろんな業界に対して
大きな影響を及ぼす可能性が
ありますね(^o^)
なので、裁判所が、広く一般の
意見を求めることにより、
適正な判断を下せるようにするために、
この制度は設けられました。
ちなみに、特許法の条文上は、
ザックリ示すとこんな感じに
なっています(^_^)b
105条の2の11
「
裁判所は、
特許権に係る訴訟において、
当事者の申立てにより、
必要があると認めるときは、
広く一般に対し、
相当の期間を定めて、
意見を記載した書面の提出を
求めることができる
」
ニュアンスが伝われば良いかなと
思うので、大分端折ってます(^_^;
正確には、こちらの105条の2の11を
ご確認ください。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=334AC0000000121
この条文を見ると、
「当事者の申立により」
とありますので、
どちらかから申立書が
提出されたんですね。
ちなみに、日経新聞によると、
ドワンゴ側の申し立てとのこと。
そして、上記条文のとおり、
「必要があると認めるときは」
とありますので、
知財高裁が、
必要があると認めたということですね。
どんな風に意見募集しているかというと、
こちらです。
https://www.ip.courts.go.jp/tetuduki/daisanshaiken/index.html
「募集要項」を見ると、
意見募集事項として、
以下の2点が記載されています(^_^)v
「
1 サーバと複数の端末装置とを
構成要素とする「システム」の発明において、
当該サーバが日本国外で作り出され、
存在する場合、発明の実施行為
である「生産」に該当し得ると
考えるべきか。
2 1で「生産」に該当し得るとの
考え方に立つ場合、
該当するというためには、
どのような要件が必要か。
」
特許権の侵害と言うためには、
権利の構成要素の全てが
日本国内で実施されることが必要
なんですが、システムなどの場合、
機能の一部のみを取り出して
外国のサーバーに置くということが
容易になるんですね。
その場合、原則を貫くと、
特許非侵害となります(ToT)
でも、それだと特許による保護が
適切になされないんじゃないの?
というのが、問題提起です。
「意見書の書式」を見ると、
非常に簡単な書式ですねφ(.. )
意見募集期間は、
2022/9/30~11/30まで
となっています。
この先、どうなるのか、
その動向に注目したいですね(@_@)
続きは、また次回。
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●●今回のネオフライト奥義●●
・第三者意見募集発動!
・今回が初採用です!
・外国サーバー問題がどうなるか?
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