こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。
さて、今回は、特許制度のお話し。
社長は、特許制度がなぜあるのかご存じですか?
ちなみに、特許法の基になっているものとして、
「専売略規則」というものがあったんですが、
この規則、明治4年に制定されてます。
つまり、明治維新をおこした幕末の志士たちが、
維新からたった4年で、すでに特許の
考え方を作っているんですね。
もちろん、外国からの輸入ですが、特許法の考え方が、
日本でもかなり前からあるということは
お分かり頂けると思います。
明治4年ですから、今の日本の法律の中でも
トップクラスに古いんじゃないですかね。
さて、この特許制度の本質はこういう感じです。
「技術を公開させる代償として、その発明者に独占権を与える」
というものです。
ちなみに、特許のことを英語で”patent”といいますが、
この”patent”は、ラテン語の”開く”という意味の
”patente”が語源だそうです。
「公開する」ということが本質的に重要なんですね。
これによって、社会全体の技術の向上を成し遂げよう、
ということなんです。
決して、発明者を守るとか、そういう個人保護の
観点から作られた制度ではありません。
特許の世界は、日本では、早く発明した人ではなく、
早く出願した人が勝つようになっています。
先願主義(せんがんしゅぎ)ってヤツです。
よく、「それっておかしいよね」
っていうことを聞くことがあります。
まあ、わたしも最初は、そう思ってましたからね。
でも、特許制度は、個人保護ではなく、
社会全体の技術発展を究極的な目的としている、
ということが分かると、
この先願主義も納得なんです。
だって、誰が先に発明したかなんて、
第3者には分かんないですよ。
後で、「わたしが発明者です」って言われても、
「今さら遅いで~!」ってなりますよね。
つまり、権利がとっても不安定になるので、
社会が混乱しがちになるんです。
それに対して、出願した年月日の早い方に権利を与えるとした方が、
第3者に分かり易いし、権利が安定するんですね。
世界の特許制度の圧倒的大多数が、この先願主義を採用してるんです。
やっぱり、社会全体としては、先願主義の方が安定しますからね~。
今日は、特許制度の本質的なお話しをしました。
ちなみに、孔明というのは、意外と発明家なんですよ。
連発式の弩とか、饅頭とか、木牛とか、
その他もろもろ、孔明が発明したとされるものが結構あります。
まあ、さすがに三国志の時代には、特許制度はなかったでしょうが、
世が世なら、孔明は発明王としても
名を馳せていたかもしれませんね(笑)
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔
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