第638回:初めて弁理士に相談するとき準備するものとは?上級編

今回も、特許のお話し。

開発結果をまとめたり
試作品を作ったりしたあと、
何らかの知財で守りたい、
という場合、弁理士に相談する前に
どのような事前準備をしておくべきか、
というお話しですね(^_^)b

前回は、中級レベルとして、
“発明”の特徴部分を
文字化しておく、ということを
お話ししました
φ(.. )

第637回:初めて弁理士に相談するとき準備するものとは?中級編

一般的な中小製造業であれば、
初級レベルでも充分ですp(^_^)q
しかし、中堅企業や技術レベルの高い
中小企業の場合、
社員教育の一環として、
中級レベルに進んだ方が良いです。

そして、さらに知財意識を上げていきたい、
という場合には、
上級レベルに進みたいですね
(^o^)

ということで、今回は上級編です。

結論から言うと、
上級レベルでは、事前準備として、
“発明”のコアセンテンスを作成する、
ということになります
φ(.. )

コアセンテンスというのは何かというと、
その発明の核となる部分であり、
その発明を成立せしめる本質部分を
文字化したもの、ということです。

中級レベルで求められる
「“発明”の特徴部分」とは、
何が違うんでしょうかね?

実は、上級の「コアセンテンス」と
中級の「特徴部分」というのは、
大きく異なります(°°)

中級では、試作品の工夫点や
特徴点をとにかく文字にする
ということでOKですφ(.. )

しかし、上級では、
目の前の試作品の中から、
発明の核のみを抽出する必要が
あります(°0°)

核というのは、上述のように、
「発明を成立せしめる本質部分」
のことです</span >
(^_^)b

贅肉をそぎ落としていき、
“これ以上落とすと
この発明が成立しなくなる“
というレベルにまで到達した状態が、
発明の“核”となります(・o・)

具体例で見てみましょう。

前回のiPadカバーの発明ですね。
今現在のようないろんなカバーがある
状況ではなく、
世界で初めて開発しました、
という状況を想定して下さい(^○^)

中級では、
「磁石によって着脱可能で
画面を覆うカバーを設けた。」
ということでした。

ここから発明の“核”のみを
抽出する必要があります
(^_^)b

どれが必要でどれが必要じゃないか、
を考えてみて下さい(-_-)゜zzz…

この発明は、iPadの画面を保護する
ことを目的としたものですよね。
であるなら、画面の保護に寄与していない
機能を探してみましょう
(^_^)

まずは、「磁石」について。
磁石である必要は必ずしもありませんね。
機械的な接続でも良いし、
接着剤でもこの発明は成立します。
ということは、今回は、磁石は、
核ではありません(^_^)b

また、「着脱可能」について。
これも着脱可能である必要は
必ずしもありません(・o・)
したがって、これもそぎ落とします。

最後に、「画面を覆うカバー」について。
発明の目的が、画面を保護する
ということですから、これが無いと、
この発明は成立しませんね。
したがって、この発明の“核”は、
「画面を覆うカバー」ということになります。

これをコアセンテンスとして表現すると、
「この発明は、画面を覆うカバーを
設けたことを特徴とする」

ということになりますφ(.. )

今回は、簡単な事例で見ていますが、
これがもうちょっと複雑になると、
発明の“核”を抽出することは、
とても難しくなります(°0°)
訓練しないとなかなかできません。

しかし、このような発明の“核”を
抽出することができるようになると、
開発者の知財レベルが上がって
広く強い権利が取りやすくなりますね。


続きは、また次回。


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●●今回のネオフライト奥義●●

・発明のコアセンテンスを作れ!
・発明の“核”を抽出せよ!
・上級を目指そう!

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