第561回:初心者でも特許を取るための考え方とは?

今回も、知財のお話し。

先日の日経新聞によると、
政府は、開業率が廃業率を上回るようにする
という従来の方針を見直すそうですね。
つまり、中小企業数の廃業の増加を
認める方針に転換するということです(゜ロ゜)
新しい成長戦略としては、
開業率よりも、中小企業の規模を
大きくするように促して、
生産性を上げていく方針に
移行するらしい(°0°)

新型コロナウイルスの影響によって、
政府は、中小企業数の減少を
受け入れざるを得なくなり、
質の向上を目指すというように
転換するようですな。

需要の消滅によって、
市場縮小が加速していき、
相対価値の低い企業や製品は、
淘汰されていくことになります(T^T)

中小製造業は、新たな収益の柱を
作るべく、新製品の開発等に
取り組んでいるところも多いでしょう。

その新製品を保護するための手段の
1つとして特許があります。

ただし、特許を取ることは、
最初のうちは、やや難しいでしょう。
まあ、慣れれば簡単なんですけどね。

前回もお話ししましたが、
例えば、コロナ対策のために、
アルミを使ったマスクを考えたとか、
フェイスシールドを考えたとか、
手を使わずにアルコール液をプッシュする
装置を考えたとか、
これぐらいの抽象度で特許を取ることは
難しいです(>o<)

それでも、特許を取ることはできます。

ん?

どういうことかというと、
階層の概念が必要なんですね。
階層というのは、抽象度の階層です。

例えば、シャーペンについて見てみます。
これを、抽象度の階層に分けてみましょう。

抽象度を上げていくとこんな感じでしょう。

シャーペン→消せる筆記具→筆記具
→文房具→身の回り品→モノ

一方、抽象度を下げていくとこんな感じ。
抽象度を下げるということは、
具体的にしていくということですね。

シャーペン→芯送り機構→ノック式
→後端ノック式

これらを抽象度の高い順に並べると
こんな感じ。

モノ
→身の回り品
→文房具
→筆記具
→消せる筆記具
“シャーペン”
→芯送り機構
→ノック式
→後端ノック式

階層の真ん中あたりに“シャーペン”があって、
その上に、抽象度の高い階層があり、
その下に、抽象度の低い階層がある
ことがお分かり頂けるでしょう(^O^)

抽象度が低ければ低いほど、
具体的になっていくということですね。
具体的になればなるほど、
概念としては狭くなっていきます。

実は、特許というのは、
抽象度が低ければ低いほど
取り易くなります(゜ロ゜)
その反面、抽象度が低ければ低いほど
権利範囲は狭くなっていきます。

特許相談の最初の段階では、
「“消せる筆記具”を
考えたんだけど、特許取れますか?」
といった抽象度の相談が多いんです。

でも、そのレベルは、多くの人が
同じようなことを考えてます。
まだまだ思考が浅くて、
思考エネルギーの消費量が
少なくて済む楽しい想像領域です。

このくらいの抽象度は、
みんな考えてますので、
特許としては取り難いんですね(^_^;

ここから、特許を取るためには、
抽象度を下げていく必要があるわけです。
深く潜っていくってことですね(-_-)゜zzz…

例えば、“消せる筆記具を考えたんだけど”
という抽象度から、
シャーペンを考え、さらに、
芯送り機構を考え、
ノック式の機構を考え、
後端ノック式を考えていく。
そしてまた、さらに深く潜っていく。

しかし、深く潜ろうとすればするほど、
思考エネルギーの消費量が多くなり、
生みの苦しみを伴う深海の創造領域
に入っていきます(*_*)
そうなると、周りに人が
いなくなってきますね。

なので、似たようなことを考えてる人が
少なくなり、相対価値が上がってきます。

このような深海の領域に潜ることができれば、
特許を取ることは可能です(^o^)

抽象度の階層の考えが分かれば、
特許を取ることは難しくなくなってきますよ。

続きは、また次回。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・抽象度の階層を把握しよう!
・最初は抽象度が高くてもOK!
・そこから、深く潜れば特許は取れる!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

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