今回も、アイデアの小口化のお話し。
前回、アイデアを小口化する、
というお話をしました。
まずは、アイデアごとに“構成”を分けて、
その“構成”ごとの効果を
客観的に認識したいね(^○^)
よくあるのが、
“これは、今までに無いもので、
小さく折り畳めて、軽くて、
携帯できて、それでいて丈夫なんです“
というように、いろんなメリットを
合わせて認識していること(*_*)
もちろん、最初から構成をしっかりと分けて
認識するのは難しいので、
最初は、合わせて認識していてもOK。
ただし、次のステップとしては、
ちゃんと構成を分けて認識することが
必要になってきます(^_^)b
前回の腕時計の例で言うと、
こんな感じ。
構成としては、
盤面と、バンド部があって、
盤面にはLEDライトが付いていて、
バンド部は、樹脂製で輪になっている
etc
構成ごとに対応する効果はこんな感じ。
(1)
(構成1)
・盤面にLEDライトが付いている。
↓
(効果1)
・盤面が光り、暗いところでも見える。
(2)
(構成2)
・バンド部が輪になっている。
↓
(効果2)
・バンド部の輪に手首を通すことにより、
バンド部を手首に固定することができる。
(3)
(構成3)
・バンド部が樹脂でできている。
↓
(効果3)
・軽い。
腕時計が構成ごとに分けられて、
構成ごとに効果がリンクされていますね。
さて、そのあとにやるべきことは、
“構成”ごとの新しさの認識ですな。
例えば、よくあるのが、
上記(3)の構成と効果のパターン。
バンド部が樹脂でできているので軽い、
というのは、樹脂という素材の効果ですよね。
そもそも、“樹脂というのは軽い”ということは
すでに知られています。
“バンド部に樹脂を使用したので軽い”
というのは、仮に樹脂製のバンド部が
今までになかったとしても、
樹脂というすでに知られた素材の、
すでに知られた効果にすぎません。
こういうアイデアは、特許にはほとんど
寄与しませんね。
進歩性なしってヤツです(>o<)
これが通るのなら、
今までの重い素材を樹脂にしました、
というだけで、なんでも特許になっちゃいます。
なので、(3)の構成&効果の組み合わせは、
一旦切り捨てましょう(ToT)
ここが切り離せなくて、いつまでも、
“とっても軽いんです”
という思考の落とし穴にハマらないように
したいですね。
今回は、(1)LEDライトも、(2)バンド部の輪も、
すでに当たり前のことなので、
伝わりにくいかもしれませんが、
特許になりやすいアイデアは、
いろんな構成&効果の組み合わせで
スゴいんじゃなくて、
切り分けたときの構成&効果の一組みだけで
スゴいということなんです(^_^)b
つまり、柔道で言う“有効”を
コツコツ積み上げていくのではなく、
一発の“技あり”か“一本”が必要ってことですな。
他の小さな部分を切り捨てても、
一本が取れる大技一つありますか?
続きは、また次回。
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●●今回のネオフライト奥義●●
・構成ごとに分け効果をリンクさせよう!
・構成ごとに単品で判断しよう!
・小技ではなく大技を目指そう!
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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔
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