第504回:アイデアの分解とは?

今回は、アイデアの小口化のお話し。

特許の打ち合わせをしていると、
こんなことをよく聞きます(^o^)


こんなモノを作りました。
この部分を強化して、
あと、この部分をコンパクトにして、
あと、この部分を分割して、
あと、この部分を動くようにして、
それと、この部分を樹脂にしました。

ザックリといろんな要素が複合されて、
一つの新たなモノができている、
という状況ですね(^_^)

こういうときに、最初にやるべきことは、
アイデアの小口化ですな。
どんなアイデアがあるのかを、
細分化して切り出すんですp(^_^)q

初心者にとっては、これが意外と難しい。
システム系とかビジネスモデル系だと、
機能ごとに分けやすいのだが、
特に、アナログな物になるのと、
アイデアを引き離すのが難しい(>_<)

いろんな要素が重層的に連続的に
つながり合って、物が構成されて
いますからね。

まずは、これらのつながり合ったアイデアを
個々に切り離すことから始めましょう。

そのためには、アイデアを箇条書きに
書き出してみます。
コツとしては、以下の2つです。

(1)構成に焦点を合わせること
(2)主語を“物”にすること

まずは、(1)構成に焦点を合わせること

物のアイデアを表現する場合、
“構成”と、“効果”の2つの視点があります。

“構成”というのは、主として構造のことです。
ただし、構造だけだと狭くなり易く、
その他にも、機能・素材・形状など
広く物理的な様相を含ませるために、
“構成”という言葉を使ってます(^_^)

例えば、腕時計の場合。
盤面と、バンド部があって、
時刻を表示する針と数字が盤面にあって、
バンド部は、輪になっている、
といった感じ(o^^o)

一方、“効果”というのは、
物理的な“構成”によって得られる
結果・成果・効能・メリットなどのことです。
主として、「~できる」と表現されますな。

例えば、腕時計の場合。
バンド部の輪に手首を通すことにより、
バンド部を手首に固定することができ、
手を見る感覚で盤面を見ることができ、
いつでもどこでも時間を知ることができる、
といった感じ(^○^)

アイデアを箇条書きに書き出す場合、
まずは、自由に書き出しましょう。
その次に、“効果”ではなく、
“構成”に焦点を合わせて、
その表現を修正しましょうφ(.. )

次いで、(2)主語を“物”にすること。
“構成”を書き出す場合、
“私”を主語にするのではなく、
“物”を主語にしましょう。

どうしても、発明者は、
“ここをこんな風にして、苦労して
やっと作ることができた“
と、自我の意識が強いので、
物として客観的に認識しにくくなってます。

まずは、“物”を主語にして表現する
ことによって、発明者の思いや主観を
軽減させ、物として客観的に
整理しやすくなります(^-^)

例えば、
“(私は)この部分を分割した”
ではなく、
“この部分は分割されている”
というように表現することですね。

このように、まずは、アイデアを
小口化して、全体を整理整頓
したいですねφ(.. )

その次に、小口化されたアイデアごとに
新しさを見ていきます。

長くなりそうなので、
続きは、また次回。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・アイデアを小口化しよう!
・“構成”にロックオンしよう!
・“物”を主語にしよう!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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