第227回:特許の間接侵害とは?

 

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。

さて、今回は、3Dプリンタに絡んだお話し(^0^)

前回は知財権の侵害のうち、

直接侵害についてお話ししましたね。

今回は、間接侵害のお話しです(^□^)

侵害という場合、原則としては直接侵害でした。

直接侵害っていうのは、実施品が、

特許権のすべての構成要素を

含んでいなければいけませんでしたね(^_^)b

間接侵害というのは、すべての構成要素を含んでいなくても、

一部の構成要素だけでも侵害になるというもの(゚∀゚)

でも、それじゃ、直接侵害の意味がなくなってしまいますよね。

例外には例外が適用されるための条件があります(゚ω゚)

その条件ていうのは、

実施品が、「その特許にしか使われないもの」である場合です。

これだけだとよく分かりませんな(?_?)

 

たとえば、特許の内容がこんな感じだったとしましょう。

●「本体部と、取手と、フタを備えるコップ。」

 

一方、実施品が、こんな感じ。

●「本体部と、取手を備えるコップ。」

 

この場合、「フタ」という構成要素がないので、

直接侵害にはなりません(・д・)

間接侵害を検討してみます。

 

「本体部」と「取手」を備える「コップ」なんて、

この世にいくらでもありますよね(^^ゞ

つまり、「本体部」と「取手」を備える「コップ」は、

「フタ」がなくても普通に使えます。

 

この実施品は、特許の内容に収束していくことなく、

独立して存在し得ますね(゚∀゚)

なので、この「コップ」は、

「その特許にしか使われないもの」ではありません。

ということで、この「コップ」の販売は、

直接侵害にもなりませんし、

間接侵害にもなりません(・o・)

 

一方、「フタ」だけを販売していたとしましょう。

このフタは、「コップ」への取付部がついていて、

「コップ」に取り付けるしか使い途がなかったとします。

そうなると、この「フタ」は、

「本体部と、取手と、フタを備えるコップ。」

という特許の内容に必ず収束していくことになります(^_^)b

 

だって、「フタ」だけの独立した存在価値がなくて、

特許内容である完成形となって初めて存在価値が出てくる以上、

その「フタ」は、完成形を目指さざるを得ませんからね(・o・)

この場合、この「フタ」は、

「その特許にしか使われないもの」

ということになりますね(^.^)

つまり、この「フタ」は、

直接侵害にはなりませんが、

間接侵害にはなり得ます(^_^)

 

間接侵害となると、

「フタ」を販売するだけで、

「本体部と、取手と、フタを備えるコップ。」

という特許権の侵害ということになります(゚Д゚)

まあ、間接侵害のイメージとしては、

特許品全体ではないが、

特許品にのみ使われる「パーツ」も

侵害としましょうって感じかな(o・д・)

 

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●●今回のネオフライト奥義●●

・間接侵害には、適用されるための条件がある!

・その特許にしか使われない部品は、間接侵害の対象になり得る!

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実は、間接侵害の条件には、

今回お話しした以外のものもあります(゚Д゚)

ここでは、一つ一つを追っていくことはしませんが、

間接侵害には、いろんな条件があるということは、

頭の片隅にでもおいておくと良いかもしれませんね。

でも、なぜ、この間接侵害が、

3Dプリンタと大きく係わってくるんでしょうか。

その辺は、また次回のお話しということで。

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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