こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。
さて、今回は、知財の切り札の話です。
自分のビジネスを保護するのに、
特許権や商標権などの権利は、とても有効ですよね。
でも、これらの権利には、決定的な弱点があります。
それは?
そう、あらかじめ権利を取得しておく必要があるということです。
つまり、それらの権利は、特許庁に手続きして
OKしてもらって初めて生じるものです。
なので、いざってときのために、あらかじめ権利を
取得しておく必要があるわけです。
もし、権利を取っていなかったとしたら、当然、
権利にもとづいて、他人を排除することはできません。
「う~ん、はやく商標取っておけばよかった~」
などと言っても、後の祭りです。
ただし、どうしてもと言うときは、権利が無いときの切り札があります。
それが、「不正競争防止法」という法律です。
不正競争防止法では、わざわざ権利を取らなくても、
他人を排除することができるんです。
たとえば、何年か前にアップルが初めてスケルトンの
パソコンを販売しましたよね。
いまでこそ当たり前になりましたが、
当時は、非常に画期的なデザインでした。
このアップルのデザインに似せたパソコンを
販売する企業が現れました。
SOTECです。
あまりにも早かったので、そのときアップルは
権利を取れていませんでした。
でも、アップルは、SOTECの販売を止めに走ったのです。
このとき、アップルが使ったのが、不正競争防止法だったんです。
そして、見事に、SOTECの販売中止を成功させました。
この不正競争防止法。
商標権などの権利と比べると裁判での立証が難しくなります。
そのため、あくまでも、切り札として使う方が無難です。
もし、いざというときに、行使できる権利が無い場合、
不正競争防止法の利用を考えてみてくださいね。
それでは、また次回。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔
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