こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。
さて、今回は、オンリーワンと特許のお話し。
特許の世界にいると、
相反するこんな声を聞くことがあります。
「特許ってすごく重要ですよね~!」
「特許って、取っても意味ないっすよね~!」
つまり、特許志向には、
YesとNoの声があるってことですな(@_@)
例えば、Noの声。
「どうせ特許取ったって、模倣品が出てくるからな~」
これは、特許にモロに抵触するような模倣品が
出回ってしまうような場合です(T_T)
例えば、その製品の売り上げが小さかったり、
ライフサイクルが短かかったりした場合に起こり得ます。
だって、模倣者側としては、
その模倣品が特許に抵触してたって、
損害賠償の金額は微々たるものだし、
ライフサイクルが短いから、
すぐやめちゃえばいい訳ですからね~ψ(`∇´)ψケケケ
確かに、こういう場合、
特許による抑止効果は、発揮し難いと言っていいですね。
なので、この場合、模倣品が出回ることを前提として、
サッと作って、さっと引き上げるのが一番です。
でも、これって、そもそもそんなに市場が小さくて
ライフサイクルの短いような領域を選んだ時点で、
事業としてはマイナスですよね(^_^;)
また、別のNoの声。
「どうせ特許取ったって、
権利をくぐり抜けた製品が出てくるし~」
これは、自社特許に抵触している訳ではないけど、
自社製品と同じような効果が得られるような製品が
他社から販売された場合ですね。
まあ、特許に抵触してない以上、
違法でも何でもありません(^_^)b
特許をくぐり抜けられる理由としては、
以下の2つがあると思います。
1.技術の進歩
2.権利範囲がせまい
まず、「1.技術の進歩」について。
技術の進歩っていうのは、言ってみれば”宿命”ですね。
技術っていうのは、
累積的に進歩発展していくものですから、
ある特許を回避する別の技術というのは、
いずれ生まれるものです。
この点は、中堅・中小製造業は、
充分認識しておいた方が良いです。
つまり、特許というのは、1個取れば、
一生安泰ということはあり得ません(・o・)
だからこそ、創造をやめてはいけない訳で、
将来を見据えて、常に新たなものを
創造し続け、他社から抜きん出る必要があるんですね。
それから、「2.権利範囲がせまい」について。
ライバル企業としては、特許を回避している以上、
マネるのは自由です。
となると、その特許では、ライバル企業の製品を
抑えることはできませんね(>.<)
じゃ~、特許をくぐり抜けられないようにするには
どうすればいいかっていうと、
権利範囲を広くすれば良い訳ですね。
コツは、”上位概念化”です。
ただし、上位概念化すると、
権利範囲は広くなるんですが、
その分、特許は取りにくくなります。
ここは問題ですね。
アイデアが出尽くしたような分野、
例えば日用品などの改良発明では、
公開されたアイデアであふれていますので、
そもそも、広い範囲で権利を取ることは難しいです(;_;)
なので、そんなアイデアのレッドオーシャンの中で
開発・販売を続ける方が問題だと思います。
最初は、改善・改良発明でもOKなのですが、
将来的には、アイデアのブルーオーシャン、
つまりオンリーワンの分野に進むべきですね。
実は、特許の威力が最大限に発揮できるのは、
オンリーワンの分野なんです。
なんか、ちょいと長くなってきたので、
また次回にしましょう。
ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔
業界初の”エンタメ系”実践特許術!
「特許専門の弁理士が、あなただけにコッソリ教える実践特許6つの秘訣!」PDF A4:53ページ