第132回:中小製造業が身に付けるべき深い技術力とは?

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔 です。

さて、今回は、下町ボーイングのお話し。
近々、米ボーイングの新型旅客機「787」が
ANAでデビューします。

旧型「777」などとの最大の違いのひとつは、
驚異的な低燃費だそうです。

それを実現できたのは、東レの炭素繊維に、
三菱重工業の主翼など日本企業の部品が寄与する
ところが大きい。

そんな中、新型「787」の電源装置を供給しているのは、
な、な、なんと、
従業員90人ほどのベルニクスという中小企業です。

ヒ~、こいつは、びっくらこいたヽ(゜∀゜)

普通、大企業としては、名もない中小企業の製品を
あまり使いたがりませんね~。
品質的な問題だけでなく、リスクヘッジなども
考えると、当然と言えば当然(^_^)b

でも、大企業が使わざるを得ない場合があります。
それって、どんなときでしょうかね?

まずは、技術的に他に作れない、という場合。
こいつは、大企業でもしょうがない、
だって、他に作れないんだから♪(v^_^)v

例えば、製造ノウハウが他社には分からなかったり、
職人的な技術力の高い中小企業の場合ですね。

中小企業としては、お見事といえますが、
こういうとき、怖いのは、属人的になりすぎること。

中小企業では、ワザやノウハウのドキュメント化や
客観化が進んでいないのが普通です。
個人のカンや力量に頼りすぎている訳ですよ。

だから、代えがいないので、その人が辞めちゃったら、
かなりヤバイって感じ(゜ロ゜屮)屮

それから、他に大企業が名もない中小企業を
使わざるを得ない場合。

そうです、その中小企業が特許権を持っている場合です。
さっきの場合は、事実上 他社が作れなかったのに対して、
特許の場合、法律上 他社が作れない訳ですね(・o・)

特許の場合、注意しなければいけないことは、
答えが一つではないってこと。

ん?

よく分かりませんな。

こういうことです。
実は、一般的に、ある課題に対して、
技術的に解決する手段というのは、一つではないんです。

1を入力して、10を出力する処理って、無限にありますよね。
それと同じようなモンです。
だから、中小企業が開発した技術で特許を取っても、
それを回避する手段というのは、いずれ開発されます。

技術というのは、累積的に進歩発展するものである以上、
それは宿命とも言えます。
中小企業としては、この点をよく認識しておいた方が良いですね。

じゃあ、なぜ大企業が名もない中小企業の技術を利用するか
というと、その特許を回避する技術を自社で開発していたら、
時間もコストもかかってしまうので、ここは特許料を払って
おいた方が安かろうっていう、ソロパン勘定であること
が多いんです。

ここから言えることは、
中小企業としては、より深い技術を身につけることが
重要だってことです。

そして、いち早く、基本特許を取るべきですな(-.-)
基本特許というのは、ある製品を作る場合、
絶対に避けては通れない超基本的な特許のことです。

この基本特許は、大企業にも負けない、
当該マーケット参入へのプラチナチケットと言っていい。

このプラチナチケットを手に入れないと、
はっきり言って、いつまでたっても大きくは儲かりません。

ただ、基本特許を取るには、
時間もコストもかかりますので、
中小企業には、結構きつい(;_;)

なので、改良特許などで、
着実に小ヒットを狙いながら、
長期的に基本特許を取るのが現実的でしょう。

それか、投資家を説得して、開発資金を調達するかですね。
まあ、それら両方かもしれません。

ちなみに、効果的な基本特許を取るためには、
以下の点が必要です。

●発創力
●先読み能力
●特許技術のポジショニングなどの分析力

まあ、いずれこれら能力の話しでもしましょう\(^_^)/

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川壮輔

 

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