こんにちは～、ネオフライトの宮川壮輔 です。

さて、今回は、「ひこにゃん」のお話し。
「ひこにゃん」っていうのは、
彦根城築城400年祭のイメージキャラクターです。

この「ひこにゃん」について、
市と原案者との間でもめて、
訴訟沙汰になっています。

ちょっとだけ調べてみたのですが、
いろいろと情報が錯綜してますな。

こういうときは、ゴチャゴチャ言わんと、
判例を見るのが一番早いのですが、
まだ見られないようです（×_×）

なので、Wikipedia情報を元に、
見てみようと思いま～す(^_^)b

まずは、情報を整理するために、
時系列順に追ってみました。

（1）彦根市が、「ひこにゃん」の著作権などを
原案者から購入。

（2）彦根市が、「ひこにゃん」について
「お肉が好物」などのように、
原案者が意図しない性格付けをする。
また、彦根市が、当初のイラストにはない商品を販売する。

（3）原案者が、彦根市によるキャラクターの
使用中止を求める民事調停を裁判所に申し立てる。

（4）両者の民事調停が成立。
キャラクター３パターンについての著作権を
実行委員会が買い取り、彦根市が商標登録し、
彦根市のキャラクターとして、
「ひこにゃん」の使用を続行することが決定する。

また、原案者は、絵本に限り、「ひこにゃん」の
創作活動について認められる。

（5）原案者が、「ひこにゃん」と類似のキャラクター
「ひこねのよいにゃんこ」について、
絵本以外の様々なグッズを販売した。

それに対し、彦根市は、
著作権や商標権を侵害しているとして、
原案者などによるグッズの販売中止を
求める仮処分申請をした。

まあ、ざっとこんな感じです。
これらを本当に追い求めて、
正確な意見を言うとなると、
結構時間をかけて調べないといかんです。

ここでは、いつもの通り、
ざっくりコメントです。

そう、ざっくりターイム(^_^)b
表層だけを捉えて、ざっくりと直感で言います。
お気楽に考えて下さいな(*^-^*)

まず、訴訟沙汰が2件ありますな。
（3）原案者→彦根市
と、
（5）彦根市→原案者
の2件です。

これらを明確に分けて考えないと、
巷の情報に振り回されます。

わたしの直感では、
（3）原案者→彦根市　は、原案者の勝ち。
（5）彦根市→原案者　は、彦根市の勝ち。

という感じがします。
まあ、裁判になるくらいですから、
一方的に勝ち負けが決まる訳ではないんですけどね。

もう少し突っ込むと、こんな感じでしょうか。
（3）原案者→彦根市　は、
著作者人格権が効いているような気がします。
著作者人格権は、移転できませんから、
生涯 原案者の権利として残ります。

（5）彦根市→原案者　は、
著作財産権・商標権が効いてるような気がします。
著作財産権・商標権が彦根市にある場合、
いくら原案者であっても、
勝手に使用することはできません。

いや～、今回は、結構 難しげに
なってしまいましたな(^_^;)

これら「ひこにゃん」の一連の出来事について
法的に判断するには、中級以上の知財法レベル
が必要だと思います。

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それでは、また次回。

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士　宮川壮輔